2009’10.28・Wed

9月の句会

秋晴れや赤装ひて同窓会        光
テレビ消し明かりも消しぬ虫時雨    光
月の夜や遠くに聞こゆ安木節      光
雲去りし名月渡る渡月橋         光
機影行く鰯雲の間縫う如く        光

お囃子が遠くに聞こゆ良夜かな     静
秋日和多摩川ゆるり人ゆるり       静
薄紅葉恥らうごとく色染めて       静
初蜻蛉そうっと見つめる棒の先     静
爽やかな制服乙女朝の風        静

広々と秋の声聴く身の軽さ       雪
鰯雲父母の歩みと野良の猫      雪
栃の実の背に落ちたり昼下がり    雪
行く秋の流しに踊る色野菜       雪
亡き人の好みし竜胆文机        雪

秋麗や煌く湖上澪引きて        紅葉
香煙のたなびく参道こぼれ萩      紅葉
老いてなほ生きるよろこび新松子   紅葉
木の間もる陽射しにもゆる彼岸花   紅葉
梢より秋先どりの唐かえで       紅葉

秋天や老杉の秀のありどころ     恵
古民家の部屋うち暗し走り蕎麦    恵
芋の葉がまた叩かれる秋驟雨     恵
蕎麦を切る軽やかな音厄日過ぐ    恵
夫婦杉驟雨の後の秋夕焼け      恵

郷愁の一村月の皓々と          いちご
秋燈のようやく消えて窓ひとつ      いちご
陽の匂ひたわわに熟れてまゆみの実  いちご
上等の和紙のごとくに芙蓉の皺     いちご
橡の実のつぶて激しきトタン屋根    いちご

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2009’09.22・Tue

8月の句会

宵宮や乙女の気合桴さばき          紅葉
迎へ火や古里遠くとおくなり          紅葉
過ぎりゆく風にきはだつ秋の色        紅葉
夏逝くや日照不足声残し            紅葉
遠き日の竹刀技か西瓜割り          紅葉

土用干し良き日もありて絹衣          雪
雲はぐれ夏ほぐれゆく朝の市          雪
夕立に閉じ込められて歯科医院         雪
栃の実の激しく落ちて今日の決断        雪
秋立ちぬきじばとの巣や人の庭          雪

竹林の小径抜けるや萩の道             静
麦茶注ぐ氷軋むや音はじけ              静
海沿いの灯なき家に秋の声             静
老木に今かぎり鳴く秋の蝉              静
秋めいて旅誘う友声若し               静

丘の秋農具小屋よりラブソディー          恵
秋日和狛犬赤き鞠を抱き              恵
葛の花テラスに白き椅子二つ            恵
赤とんぼ外した軍手石の上              恵
長き夜や音高く抜けコルク栓             恵

荒れ果てし唐黍畑敗戦忌               いちご
おすそ分けして大西瓜4分の1            いちご
はにかみや軒に干されし唐辛子           いちご
ぶらり来て糸瓜の影を踏みにけり          いちご
馬鈴薯のくぼみえぐりて罪と思ふ          いちご

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2009’08.27・Thu

新入会

歓迎綺羅さんが見学に見えて、来月からご入会することになりました。

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2009’08.27・Thu

7月の句会

木々の間にハリトラノオの招きけり      静
夕風の竹林抜けて庭涼し           静
夏の朝ラジオ体操けふ元気          静
四度落ちる滝の大きく響き合う        静
大樹あり廃校跡に草茂る           静

沙羅双樹歌いおさめてひばりの忌      紅葉
今日もまた傘の花咲く戻り梅雨        紅葉
初蝉や不動詣での道すがら          紅葉
久方の影をおとして夏木立           紅葉
夜半煌煌雲の切れ間の梅雨の月       紅葉

真っ直ぐに浜木綿天の青を恋う        雪
朝市のバギーに乗せて大西瓜        雪
花穂垂る南京ハゼや朝の散歩        雪
落日のしばし待たせて虹二重         雪
婆の手を引いてこの夏二歳かな        雪

沓脱ぎに大粒の雨冷奴             恵
鼻緒擦れ赤く残りし夜の秋           恵
林間の空細長く大南風             恵
夏夕べポストまで行くゴム草履         恵
涼しやな灯ともして来る朝のバス        恵

青い地球かぐや見ている梅雨の雲       いちご
夕暮れの蟻消へてゆく一里塚          いちご
店先に早桃乙女の頬のごと           いちご
夕立や五児統ぶ母の声ふとし         いちご
サルビアのさみしきときは振り向かず     いちご

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2009’07.29・Wed

6月の句会

大梁の下に涼しくありし土間        恵
黒光る上り框に梅雨の雨          恵
篠懸の一木涼し迎へ待つ          恵
沙羅の花廻り廊下の家覗く         恵
梅雨空を支へて多摩の大団地       恵

布草履編む手の夏を引き寄せる      雪
くちなしの一輪ひとの寄りて来し      雪
紫陽花の橋のたもとや水鏡         雪
うつむいて行けば十薬明るかり       雪
黄昏にとけてしまへり合歓の花       雪

木苺を摘めば少女にもどりけり        静
どの道も蜜柑の花に出会う町        静
梅雨晴れて三坪菜園輝かす         静
百合の香に浮かぶ荒海佐渡島       静
亀と鯉川辺でダンス皐月空         静

笙の音の渡りくるなり七変化        紅葉
見えぬ手で薫風奏でピアニスト       紅葉
叢にしぐさ素早き瑠璃蜥蜴          紅葉
高葺きのまだ二三軒銭あおい        紅葉
一時を居ずまい正し新茶受く         紅葉

ベランダに猫の足跡梅雨雷          いちご
青白き頬なつかしき半夏咲く         いちご
赤いリュック背に揺り上げて登山口     いちご
白シャツの洗い干さるる窓それぞれ     いちご
羅を透かし艶めく乙女の背          いちご

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